『幻の記憶(111アートスクールレポート)』
No.011

 

NYからこんにちは。吉野美奈子です。
3日前までは晩秋のような暖かさだったのですが、いきなり本気の冬に突入しました。
本日は、12月17日から23日に原宿の111TOKYOで開催した”幻アートスクール”のハイライトをお届けします。

12月17日
午前午後ともにライブドローイング。

NYから超うるさくモデルの指示を出していたのだけど果たして??
私たちは、その日、二人の最高のモデルさんと仕事ができたと思う。

朝クラスのモデルさんは筋肉の美しい日本人のダンサーだった。
午後クラスはパリジャンらしく愛くるしいフランス人の画学生だった。
日本語よりも英語がよくわかってくれたので細かく英語でコミュニケーションした。
私はたくさんのことをモデルさんにオーダーした。
でも、どこまでやってくれるかは、彼女たちにかかっていた。

で、やってくれた。すごかった。
素晴らしい迫力の数々のポーズ。1分ならでは。
開脚片足立ちのヌードなんて、みんな、一生に1回しか描けないかもしれないよ?

「全てのポーズが一瞬でしかありません。
 私たちは生きているから。
 モデルが動くと言って文句を言うなら、人形を描けばいい。
 ”上手く描くこと”が目的ではありません。
 生きている真実のラインを、つかんでくださいー
 ドローイングは、生命のエネルギーの交換です。」


12月18日から3日間の彫刻コース+21日終日彫刻コース

NYで見立てたイタリアの石を私の出発に先駆けて輸出。
空輸することに決めてからの石の厳重なる梱包、日本入国の際の通関の心配、言い出したらきりがないほどの山のような問題。
はっきり言ってこれはギャンブルだった。
こんな面倒臭いこと、きっと100年に1回。
”幻”以外にあり得ない。
なんで、そんなにリスクがあるのに、やりたかったのだろう?
とにかく、私は日本ではあまりポピュラーでない石彫刻が大好きで観ることもそうなのだけど、その作るプロセスがどんなに心や魂を豊かにするのか、伝えたかった。
1度は日本で、石彫刻の個展、さらにワークショップというのをやってみたかったのだ。
もしも、公開して1週間で、全く申し込みがなかったら、このコースは見送ろうと思っていた。

だけど、この”幻アートスクール”で、真っ先に申込があったのは石彫刻のクラスだったー。

「石は生きています。
 地球の何億年もの歴史を抱えて、
 そしてこれから、私たちの触る一つ一つを
 全部覚えてゆきます。」
「無理をすると、石は割れてしまう。
 ここで私たちが最初に学ぶべきことは
 自然に対して謙虚でなければならないということ。
 ”無理”は、できないのです。」
「もし、確かなテクニックがなく、
 確かなビジョンがなければ
 石は小さくなるばかりです。
 この子たちのかけらは、何にもなれなくて、
 ただのホコリやゴミになってしまう。」
「手元にある石をできるだけ大きく残してあげようという想いは、石が象徴する自然に対するおおきな愛だと私は思う。 」
「これは、自然とのコラボレーション(共同制作)なんだね。」


当然、全員がそれぞれの課題をのこしての終了となる。


12月20日アートヒストリー&画材研究会

「いつの時代も、
 そのときに存在していたものから
 その時代の名作は生まれている。
 私たちがこの時代に与えられた画材の全ては、
 私たちの可能性だということ。
 またそれは色だけじゃなく、
 化学の世界でもあるということ。
 正しく理解して、適正な絵詞に変えてゆきたい。」





12月23日ラストパーティー

111メンバーに"つらなり”コンサートからもゲスト。
私は燃焼しきった12月に最高の気分。
”幻”をやれて、ほんとによかった。
みんな、どうもありがとう。


Special Thanks to Hiroki from Lupinas
And Special Thanks to Kachi from StudioM

Love,
Minako






※バックナンバー↓
MINAKOのNYダイアリー

『はじめまして、MINAKOです。―作品集の考え方―』No.001
『NYの OPEN STUDIO』No.002
『NYの OPEN STUDIO その2』No.003
『ART BASEL in Miami Beach/世界へのアプローチ』No.004
『NYアートの洗礼』No.005
『ニューヨークアートを体験しませんか?』No.006
『NYアート留学体験参加者募集』No.007
『黒姫受賞とNYアート体験一期生』No.008
『NY流お絵描きワークショップ&サマーパーティ in 東京!のご案内』No.009
『2006/12/7 NY直輸入吉野美奈子石彫刻展(12/17~12/23)&
絵画とダンスコラボレーション“つらなり”&
111幻アートスクールワークショップ (12/17~23)in Tokyoのご案内』No.010

『幻の記憶(111アートスクールレポート)』No.011
『生きる場所(吉野美奈子個展公演レポート)』No.012
『夢見る人々に NEVER TOO LATE 』No.013
『アメリカ独立記念日 』No.014
『吉野美奈子制作奮闘ダイアリー』No.015
『「光のアリア」個展報告と「チェルシーのギャラリー」』No.016
『いろんなアートの形(yozgalleryとmottainainy) 』No.017

NYアート体験レポート

『NYアート体験レポート』No.001 石塚智寿 編
『NYアート体験レポート』No.002 よしだみおき 編
『NYアート体験レポート』No.003 加藤健太郎 編
『NYアート体験レポート』No.004 上原和江 編
『NYアート体験レポート』No.005 庄司 純 編




Biography

吉野美奈子 (画家・彫刻家・詩人)
ニューヨークを拠点に活動する
コンセプチュアル・ビジュアル・アーティスト。
吉野美奈子official website
吉野美奈子blog
2001年 渡米。 一貫して「大いなる愛・宇宙的生命のつながり」をテーマに作品を発表。絵画・彫刻ともに作風は、有機的かつ霊的。建築、音楽、舞踊をはじめ様々なアーティストのインスピレーションとなりコラボレーションに参加、その活動はNYタイムズでもとりあげられる。日本、米国をはじめ世界の各地で作品を発表。
2004年6月、米国最古の彫刻協会ナショナル・スカルプチャー・ソサエティーより 「平和のためのシリーズ」にて新人賞奨学金を受賞。
2005年3月、NY国連NGOアースソサエティ表彰式にて、舞踊家佐藤道代ととも に吉野の絵画に基づくアートプレゼンテーション「アース&ヒューマニティ」を発表。地球保護に関わる世界の知識人より喝采をあびる。
2006年黒大理石の代表作「Awaken(目覚め)」通称黒姫により、全米女性作家協会より日本人女性彫刻家として初の名誉賞を受賞。

卓越した技による独自の世界観の徹底した表現と、多方面での活躍に、NYメトロポリタン美術館、国連エクジビション部、全米具象彫刻協会、NYマルボロギャラリー、NYアートマガジン、NY市建設部等より高い推薦状を受けている。




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銀座の画廊ドットコム事務局 担当 羽鳥

 

 


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