『「光のアリア」個展報告と「チェルシーのギャラリー」』
No.016

 

こんにちは。ブルックリンの新スタジオから、吉野美奈子です。
NYもすっかり寒くなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
新スタジオは暖房の設備がたいへんよく、冬の制作もスローダウンすることなく進行できてとても助かっています。NYのロフト(倉庫や工場を改装してアーティストがスタジオにしたり住居にしたりしているところ)の大きな問題は冬の暖房機能です。天井が高く窓が大きいので、季節の良いときにはいいのだけど、いざ冬となると、月の暖房費が300〜400ドルと深刻です。私はいくら暑くても制作できるんですが、寒いのはとっても困る!頭の中が凍るほど寒くなるのがNYの冬です。しかも草間弥生さんの自伝にもあるように、ロフトの冬は本当に厳しい。寒くて眠れないからまた描くしかないという、まったく60年代のような生活も3年ほど前に経験しましたが、それを思うと、新スタジオは超快適でまるで天国のようです。

東京個展が盛況のうちにクローズして、ばたばたとNYに戻ったらいつの間にか師走を迎えようとしていて全く驚きます。おかげさまで2007年の個展「光のアリア」は展示9作品中7点が期間中に売約となり、8作目も追ってNYにて売約となりました。ご来場くださった皆さん、作品を購入してくださった皆さん、本当にありがとうございました。2つのレセプションもレクチャーも私自身がとても楽しんだイベントでした。
ご協力くださったみなさん、本当にどうもありがとう。

「作品を手放す時、寂しくないですか?」とよく聞かれます。
例えば今回の「アリア」は9点のシリーズでしたから、もうシリーズでこの展示をおみせすることは大きなスポンサーがつかない限り不可能です。でも、私は心から思っています。作品は私の手をとおしてこの世に生まれて来ましたが、私が所有する為に誕生したのでは無いのだと。だから、私の手元をはなれて、この1点を愛して下さる方のもとへ行くとき、そこが彼らの、彼女たちの本当のHOMEとなるのです。この個展から旅立って行った8点の作品をご購入くださった8人の方は、みなさん、初めて吉野美奈子作品を持ってくださる方々でした。これもまた、嬉しい驚きです。世界には私の作品を何点も持って下さるコレクターさんたちもいらっしゃいますが、新たなる8人の方が私の「アリア」たちと生活してくださるのです。8枚のそれぞれの「アリア」たちが、それぞれのHOMEで輝いてくれることこそ、本当に私が望んでいる「アリア」の形でした。そして「アリア」たちはそれぞれに波動しあっていますから、8人の方はお互いをご存知ないのだけど「アリア」を通して既につながっているわけです。イメージしただけでわくわくします。地球上に新しく8つのHOMEが誕生して、きっと遠く宇宙からみたら、それぞれのアリアたちがあちこちのHOMEで輝いていることでしょう。もっとたくさん輝くアリアが点在して、汚染も戦争も無くなればいいのにと強く思います。抽象絵画「光のアリア」は吉野美奈子のシグネチャーピースです。これからも“光をみつめて”描き続けてゆきたいと思います。

光をみつめて
“Looking at the light - 光をみつめて photo by Tom Broom”


さて、12月になるとギフトシーズンですから、ギャラリーも小さな手頃な作品を贈り物用にそろえたりします。NYにはギャラリー地区と呼ばれる場所がいくつかありますが、そのうちのチェルシーというエリアは比較的若いギャラリー地区で、今日はその「SOHO21ギャラリー」というところに、一昨日仕上げた新作の石彫刻を1点、搬入してきました。展示は11月29日から12月21日となります。
オープニングレセプションは12月1日土曜日午後3時から7時です。
NYにお越しの方はどうぞ御立ち寄りくださいませ。

提出した新作は“Embrace: The First Voyage"というモーツアルトピンクアラバスターの作品です。
吉野美奈子のもうひとつのシグネチャーピースとして、抽象彫刻の”Embrace(エンブレース:抱擁)”というシリーズがあります。ここでクリエイトしようとしているのは異なる命が重なるときの愛と喜びに満ちたエネルギーです。「エンブレース」はかれこれ20体近く制作していて、それぞれに別の物語があります。
新作は“The First Voyage(初めての航海)" としました。インスピレーションは、大切なお友達と初めて一緒に瞑想したときのスピリチュアルな融合体験でした。あたたかくて懐かしい感じと長い時を超えて再会した喜びを表現してみました。

“争いをやめて、抱き合いましょう”

世界中が輝くアリアとEmbraceでいっぱいになればいいのにーと願っています。

それでは皆様、素敵な2008年を御迎えくださいませ。

地球の裏側から愛をこめて。
NYスタジオより

美奈子



“The First Voyage(初めての航海)"


※バックナンバー↓
MINAKOのNYダイアリー

『はじめまして、MINAKOです。―作品集の考え方―』No.001
『NYの OPEN STUDIO』No.002
『NYの OPEN STUDIO その2』No.003
『ART BASEL in Miami Beach/世界へのアプローチ』No.004
『NYアートの洗礼』No.005
『ニューヨークアートを体験しませんか?』No.006
『NYアート留学体験参加者募集』No.007
『黒姫受賞とNYアート体験一期生』No.008
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『2006/12/7 NY直輸入吉野美奈子石彫刻展(12/17~12/23)&
絵画とダンスコラボレーション“つらなり”&
111幻アートスクールワークショップ (12/17~23)in Tokyoのご案内』No.010

『幻の記憶(111アートスクールレポート)』No.011
『生きる場所(吉野美奈子個展公演レポート)』No.012
『夢見る人々に NEVER TOO LATE 』No.013
『アメリカ独立記念日 』No.014
『吉野美奈子制作奮闘ダイアリー』No.015
『「光のアリア」個展報告と「チェルシーのギャラリー」』No.016
『いろんなアートの形(yozgalleryとmottainainy) 』No.017

NYアート体験レポート

『NYアート体験レポート』No.001 石塚智寿 編
『NYアート体験レポート』No.002 よしだみおき 編
『NYアート体験レポート』No.003 加藤健太郎 編
『NYアート体験レポート』No.004 上原和江 編
『NYアート体験レポート』No.005 庄司 純 編




Biography

吉野美奈子 (画家・彫刻家・詩人)
ニューヨークを拠点に活動する
コンセプチュアル・ビジュアル・アーティスト。
吉野美奈子official website
吉野美奈子blog
2001年 渡米。 一貫して「大いなる愛・宇宙的生命のつながり」をテーマに作品を発表。絵画・彫刻ともに作風は、有機的かつ霊的。建築、音楽、舞踊をはじめ様々なアーティストのインスピレーションとなりコラボレーションに参加、その活動はNYタイムズでもとりあげられる。日本、米国をはじめ世界の各地で作品を発表。
2004年6月、米国最古の彫刻協会ナショナル・スカルプチャー・ソサエティーより 「平和のためのシリーズ」にて新人賞奨学金を受賞。
2005年3月、NY国連NGOアースソサエティ表彰式にて、舞踊家佐藤道代ととも に吉野の絵画に基づくアートプレゼンテーション「アース&ヒューマニティ」を発表。地球保護に関わる世界の知識人より喝采をあびる。
2006年黒大理石の代表作「Awaken(目覚め)」通称黒姫により、全米女性作家協会より日本人女性彫刻家として初の名誉賞を受賞。

卓越した技による独自の世界観の徹底した表現と、多方面での活躍に、NYメトロポリタン美術館、国連エクジビション部、全米具象彫刻協会、NYマルボロギャラリー、NYアートマガジン、NY市建設部等より高い推薦状を受けている。




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銀座の画廊ドットコム事務局 担当 羽鳥

 


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