『ニューヨークの仲間たち:募金箱の向こう側』
No.11-1

 

こんにちは。吉野美奈子です。
日本の桜が恋しい季節、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
新しく生まれ変わったMINAKOのNYアートダイアリー2011。
1本目は現在SOHOで開催されている私の個展会場「夢幻 」のようすをご紹介します。
今回は場所もファッショナブルなゾーンなので、日本の神話に基づいた「オリジナルデニムの着物」を初め、絵画・書15点を展示中、3月17日のオープニングでは日本とNZで発生した震災義援金のためのコンサートを開催し、集まった募金と当日の売り上げはNYジャパン・ソサエティを通じて全額日本の救済及び復興のための活動団体へと寄付されました。
吉野美奈子個展「夢幻」は5月7日まで開催中です。

吉野美奈子個展「夢幻」  吉野美奈子個展「夢幻」 吉野美奈子個展「夢幻」  吉野美奈子個展「夢幻」 吉野美奈子個展「夢幻」  吉野美奈子個展「夢幻」

吉野美奈子個展「夢幻」  吉野美奈子個展「夢幻」
写真:吉野美奈子個展会場とコンサート風景
マリンバ/SINSKE(http://sinske.jp) キーボード/松村牧亜(http://unpianistique.com/) 
photo by misaki matsui、


コンサートのyoutube「この道を歩き続けるために」



SOHO個展の搬入からオープニングまでの4日間、
私はほとんど不眠不休だった。

それでも とにかくスポンサーさんをはじめ、
ご挨拶しなければならない方たちがたくさん来て下さっているし、
募金はお願いしないといけないし、
進行管理はしなればいけないし、
イベントが終るまでは倒れることはできないと思っていた。

牧亜ちゃんとSINSKEくんのパフォーマンスが終って、
1時間程の歓談が終って、
お花や募金箱を回収して、
楽器を運び出して、照明をはずして、小道具や大道具をまとめていると
後ろのほうで美穂が言った。

「美奈子さん、タクシーでかえるでしょ?」

「。。。え?」

「MINAKO, タクシーで帰るだろ?」

頭がキーンとなって、
とっさにみんなに言い返した。

「NO!NO! NO!  車は使わない、地下鉄で帰る!」

楽器のための車は確保していたけど、
私は自分のことまで考えていなかった。
同時に、震災の日に電車が止まって
5時間歩いて帰ったと言った友達のことを思い出した。

「バカ、無理だよ。こんな荷物で。」

「ロブがブルックリンまで一緒だから大丈夫だよ!」

「美奈子さん、無理だと思います。」

「MINAKO, 自分がどれだけ疲れてるか、わかってないだろ?」

私はいつもよりちょっと頑固だった。

「みんな、お願いだから、地下鉄で帰らせて。。。
車に30ドル使うぐらいだったら、
地下鉄で帰って30ドル余分に日本に送りたいのよ。。。」

それを言い終わったとき、
私はちょっと泣きそうだったかもしれない。
そして頭をあげて、友達のタイローンと目があったーと思った瞬間に、
彼はポケットに手を突っ込んで、

「ほら、MINAKO. タクシードネーション(寄付)だ。」

といって、ポケットにあった10ドルを私の手に押し付けた。

「ほら、MINAKO. オレからもタクシードネーションだ。」

といって、今度はロブが10ドル。

「ほら、MINAKO. オレからもタクシードネーションだ。」

といって、今度はジョンが10ドル。

「いいか、MINAKO. これは、日本に送るドネーションじゃない。  
みんなが日本のためにがんばってるMINAKOのことをサポートするドネーションだ。  
だから、MINAKOが使っても、日本のために使うのと同じことなんだ。  
第一、こんなヘトヘトで事故にでもあったらどうするんだ?  
日本がたいへんなときに、お前が元気じゃなくてどうする?  
いいな? タクシーで帰れよ。」

「あ。。。」

準備から助けてくれたニューヨークの仲間たち。

「みんな、ありがとう。。。」

この仲間たちがいるから、私がいる。

「MINAKO cares Japan, so we care MINAKO!
(ミナコが日本を大切にするから、おれらがミナコを大切にしなきゃ!)」

、、、そうなんだー。

お金と愛はちょっと似ていて、
「あるところ」から、「ないところ」に、
「必要なところ」に流れてゆくものなのだろう。

だから今

世界から日本へ

愛と共にー みんな、

本当にありがとう。

美奈子

吉野美奈子個展「夢幻
タイローン、私、ロブ、ジョン、美穂@ION studio, Soho, NY,
photo by misaki matsui

吉野美奈子個展「夢幻  吉野美奈子個展「夢幻 吉野美奈子個展「夢幻  吉野美奈子個展「夢幻
写真:会場に集まった人々、スポンサーさん、コレクターさん、ドネイターさん、スタッフ
photo by Tom Bloome

吉野美奈子個展「夢幻

吉野美奈子個展「夢幻
吉野美奈子個展「夢幻」フライヤー 表・裏


雑誌の掲載

『特集1「時と生きる人たち」』



Biography

吉野美奈子 (画家・彫刻家・詩人)
ニューヨークを拠点に活動する
コンセプチュアル・ビジュアル・アーティスト。
吉野美奈子official website
吉野美奈子blog
2001年単身渡米。スクール・オブ・ビジュアルアートをへてアートスチューデントリーグ・オブ・ニューヨークにて斎藤誠治に彫刻を学ぶ。一貫して「大い なる愛・宇宙的生命のつながり」をテーマに 作品を発表。絵画・彫刻ともに作風は有機的かつ霊的。建築・音楽・舞踊・映像・ファッションをはじめ、様々な アーティストのインスピレーションとなりコラボレーションに参 加。その活動はNYタイムズでもとりあげられる。

日本・米国をはじめ世界の各地で作品を発表。2004年、米国最古の彫刻協会ナショナルスカルプチャー・ソサエティーより「平和のためのシリーズ」にて新 人賞受賞。2005年、NY国連NGOアースソサエティ 表彰式にて、吉野の詩と絵画「Earth & Humanity(地球と人類)」を発表。地球環境保護に関わる世界の知識人より喝采をあびる。2006年、黒大理石の代表作「Awaken(目覚め)」 により、全米女性作家協会から日本人女 性彫刻家として初の名誉賞を受賞。2008年、純白の大理石による地球をテーマとした彫刻シリーズ「Earth(地 球)/Missing(失くしたもの)/Slumber(眠り)」の3点により、1930年以来 続くエドワードマックドーウェルヨーロッパグラントを受 賞。ヨーロッパに進出。  

卓越した技による独自の世界観の徹底した表現と多方面での活躍に、NYメトロポリタン美術館・国連エクジビション部・全米具象彫刻協会・NYマルボロギャラリー・NYアートマガジン・NY市建設部等より推薦状を受けている。また、「地球と人類の平和」をテーマとした代表的な大理石彫刻の作品群により、NY国連本部にて開催されるエキシビションの候補アーティストとしてもノミネートされている。富山県出身。ニューヨーク在住。




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銀座の画廊ドットコム事務局 担当 羽鳥

 


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